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売りたい理由もさまざま

売りたい理由もさまざま

売りたい理由もさまざま

先日よりご自宅の売却をご検討いただいているお客さまのお話しです。

【ご相談者さまの状況】

・土地建物はご主人さまと奥さまとの共有名義
(平成元年に奥さまに1/2贈与)
・奥さまは現在施設に入所されている
・家が広すぎ、奥さんと一緒に施設に入って生活をしたい
・子がおらず、相続人がいない
(公正証書で遺言書あり)

【問題点】

・奥さんの意思能力が軽度の認知症疑い
(将来認知症と判断された場合、家が売れない。後見人の手続きで時間を要する。)
奥さんの分の居住用財産の3000万円控除は使えず、譲渡所得がかかる可能性。
(施設に入所しており、居住用としてみなされない)
購入時とリフォーム費用の領収書がない

ご相談者さまにはお子さんがおられませんでしたが、数年前に公正証書で遺言書を作成されておられたので、その点は大丈夫でした。
今回のケースで自宅を売却する最大の問題は「時間」です。
奥さまの認知症がいつ発症してもおかしくない点。
今のところはお話を聞いている限りは大丈夫そうですが、時間の経過とともにいつ発症されるかわかりません。

今日かもしれないし、ずっとやって来ないかもしれません。

しかし売却中に買主さまが見つかって話を進める中で、奥さんの認知症が発症した場合売却は一旦ストップしてしまい、後見人の手続きをとるためにまた日数がかかってしまいます。

そこで一旦奥さんからご主人さんへ贈与の登記を行って、100%ご主人さま名義に変えてから売却しましょうと提案。


贈与した場合、多額の贈与税が発生しますが、婚姻20年以上の夫婦間による2000万円控除を利用することが出来るので、今のうちに名義変更することが得策であると説明しました。
 

贈与の登記をするためは、印紙税がかかってしまいますが、ご主人さまの売却して老後資金にしたいという想いを考えると、今やって損はないようにも思いました。

また購入時とリフォーム時の領収書を紛失されており、売却した時の譲渡所得税がかかってしまう問題があります。
そもそも名義を2つにされた理由は、居住用財産の3000万円控除を2人で受けたら6000万円までは控除されることを考えて、平成元年に贈与税を支払ってまで奥さんに名義を変更されておられました。

何故贈与をされたのか

本来贈与をしなければ、このような問題は発生しませんでした。
では何故平成元年に贈与税を払ってまで登記をなされたのか。

その理由は平成元年の時期にありました。
「バブル経済」です。
バブル絶頂期に不動産価値が高騰しこのまま放っておくと、莫大な税金を取られる可能性があるから奥さんの名義に半分変えておけば、税金対策になるよと勧められて手続きをされたそうです。
確かにその当時の時代背景を考えれば、手続きして損はないと思うのが当たり前ですよね。しかしその時代は長く続かず、現在に至ります。
もちろん価格の下落だけではなく、これまで予想だにしなかった様々な問題も浮上しています。あの時何もしなければという想いがよぎるものの、その当時はそれが最良の判断だったのだと考えさせられました。

話しは戻りまして、本来であれば6000万円控除されれば、領収書がなくても譲渡所得税は全くかからないのですが、これが利用できない点があります。
それは現在奥さんが既に施設に入所しており、居住用財産の要件を満たしていないこと。
その為、ご主人さんに名義を変えずそのまま売却したとしても3000万円までしか恩恵を受けられません。
先に贈与の登記をしてしまう理由のもう一つに、万が一2人名義で売却に出したとして、いつ買手が見つかるかわからない中、奥さんが認知症を発症してしまう可能性があるなど問題は山積みです。

お客さまが望むものは何か?

ただ売却に出せばいいというわけでなく、出した後どうなるかを多方面からしっかり理解いただいた上で最良の方法を選択してもらうこと。もちろん「何もしない」という選択肢もあります。
お客さまが「何故売りたいのか」という部分に着目しながら、その中でご自身の想いを形に変えるお手伝いが出来ればと幸いと思い、これからもご相談者さまのお悩みにしっかり向き合い、寄り添ってご提案が出来るよう活動したいと改めて強く感じたご相談でした。

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